レストランでじっくり味わいたい、生まれ育った土地柄を映し出すヴァルポリチェッラ ベルターニ

食事のフィナーレに。記念日のために。

飛田:パーティーの最後に、とっておきの一本として皆で分け合うのもいいですね。

本多:そう。バロ―ロもブルネッロも飲んだ後にもう一本、という時に。

藤本:アマローネらしさもあるしドライだから、チョコレートでもチーズでも、合わせられます。

本多:熟成したハードチーズが食べたくなります。

藤本:ヴェネトのDOPチーズ、アジアーゴの熟成が進んだものとか。ヴィナッチャに漬けたものも、アマローネに漬け込んだウブリアーコもありますしね。

本多:これだけ熟成しても若々しいので、銀婚式や金婚式にも飲めるワインかもしれません。

藤本:記念日用にとっておけますね。ヴィンテージの差はあっても、悪い年にはもちろん生産せず、困難な年には厳選したブドウだけで少量だけ造る、つまり品質が保証できるものしかリリースしないという厳しい基準があるので、アマローネ・クラッシコはどれも長寿ですから。1968年を試飲したことがあるのですが、上質のチェリーリキュールのようなニュアンスでラベンダーなどドライフラワーの香りもして、全く枯れた様子がありませんでした。

飛田:確かに、贈り物にもいい。

本多:垂直性があり引き締まったベルターニのアマローネは、いかにもヴェネト州のヴァルポリチェッラから生まれたアマローネですね。生まれ育ったその土地柄が出てくるワイン。だからこそ、地元の伝統的な料理が食べたくなります。中には陰影を感じにくいワインもあります。土地柄が反映されていないと、いくらおいしくても店で使う理由が見つからないと感じることが最近増えました。この仕事をしていて、気候や土地柄がワインに映し出されていることは本当に素晴らしいことだと思います。

 

 

*ベルターニは、ヴァルポリチェッラの中でも、その土地からしか生まれない唯一性と品質の高さと、両方を兼ね備えている稀なワイナリーだと定評がある。その場所は、本来は北イタリアで冷涼なはずだが、イタリア最大の湖であるガルダ湖が西にあるため温暖な気候に恵まれている。一方で、北部にはレッシーニ山脈があり、さらにその北にはドロミテ山塊があるため、最も寒冷な風は防いでくれるが適度に冷涼な風が降りてくる。渓谷がいくつもありテロワールは多様だ。(Y. Nagoshi)

輸入元:モンテ物産

撮影協力:カ・モンテ

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