- 2016-3-18
- Wines, シャンパーニュ Champagne, フランス France
JALのファーストクラスで搭載されていたシャンパーニュ「サロン2004」が、世界に先駆けて最大市場である日本で2月に初披露された。
この日のために来日したディディエ・デュポン社長は、2004ヴィンテージの特徴について次のように紹介した。
「猛暑で生産量が少なかった2003年に続く2004年は、2003年の減少分を取り返すかのように最大の収穫量となる可能性があった。一般にシャンパーニュでは収穫量の多い年は品質も高いといわれ、2004年は82年、90年のように非常に勝れたヴィンテージとなった。しかしこの年、サロンでは7月と8月に2回グリーンハーベストを実施し、畑での選別をしっかり行った。この結果、(ブティーユの)生産量は平年の6万本に対して4万本と30%も少なくなった。その代わりに、マグナムを全生産量の10%に当たる4000本造った」
「2004ヴィンテージの味わいの特徴は、2002年よりもやや酸は少ないものの豊富なミネラル感と塩味にある。ノーズにはミントやジンジャーのニュアンスが感じられ、口に含んだ瞬間はとても円みがあるが、ストラクチャーがしっかりとしていてとてもパワフル。このヴィンテージを試飲したソムリエは口々に“休眠中の火山”のようだと形容している。90年にも似て、20年は優に熟成する可能性を秘めていると思う」。
尚、サロン2004の希望小売価格は2002年産からさらに1万円上がって7万円となるようだ。これは、エクセラー価格が10%も高騰していることを反映したもの。
デュポン社長によると、翌2005年はメニル・シュール・オジェのシャルドネの作柄が満足のいくレベルになくサロンは製造を見送り。続く06、07、08(マグナム9000本だけを製造)も数量が少なく、3年分合計でやっと通常の2ヴィンテージ分しか造られていない。そして09、10、11のサロンはスキップされるという。今後ますます希少性の高いシャンパーニュになりそうだ。(M. Yoshino)
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