6月3日から5日まで、日本ワイナリー協会主催で開催された第2回「日本ワインMATSURI祭」には、全国18の道府県から51ワイナリーが参加して、多くのファンが駆けつけた。新しく立ち上げた小さなワイナリーの出展もあった。味見できたワインを、ほんの少しお知らせする。
長野県の新しいワイナリーだ。
白馬の隣にある大町は、スキー場もある雪深い場所だという。どうしてその場所を? と尋ねると「農家の4代目なので」と若林政起。
リンゴ園と田んぼを父から引き継ぎ、3.4haの葡萄畑と少し残したリンゴ園で、ワインとシードルを造り始めた。2014年は県内の著名なワイナリー「ヴィラデスト」の醸造所を借り、2015年は全て自前で醸造した。生産量2,400本という「シャルドネ2015」は、樽を一切使わない清々しくフレッシュなタイプだ。「シャブリのようにしたかった」という。
なんと従兄弟はエスキスのソムリエ若林英司で、随分前に飲ませてもらったワインに感動したのが事の始まりのようだ。
他に、ピノ・ノワール、メルロ、カベルネ・フランも植えている。
<Cfa バックヤードワイナリー>
栃木県のワイナリーで、新しいがこの道では長い。
「もともとラムネ屋で」というのは、2012年から自らのワインを造り始めた増子春香。父・増子敬公は、国税庁醸造試験所を経て山梨のワイナリーに7、8年勤務の後、ココ・ファームをはじめとするいくつかのワイナリーの立ち上げに尽力しコンサルティングをしてきた人物だ。
ラムネ工場の中に小さな醸造所を建てて、父娘で造り始めたという。だからバックヤード(=裏庭)ワイナリーという名前なのだ。「Opening Act Koshu 2014」は、山梨県の甲州を使っている。甲州ならではの色合いで、収れん性も感じられるが食感がなめらかなので心地よい引き締まり具合だ。裏も表も一体化しているというラベルには、たくさんの文字が記されている。ワインもラベルもとてもユニークだ。
(Y. Nagoshi)
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