アサヒビール、包装資材大幅削減「スーパードライ エコパック」を販路拡大。環境負荷低減へ

アサヒビールは6缶パック包装資材の紙使用量を大幅に削減した「アサヒスーパードライ エコパック」(缶350㎖)を、8月29日から東京・埼玉・千葉・神奈川・山梨・茨城・栃木・群馬・新潟・長野・静岡の1都10県で発売する。
2021年からのテスト展開を経て本格展開し、持続可能な資源利用の取り組みを加速させる。

 「エコパック」は缶の上部のみ固定する紙資材で、同社が日本で初めて採用し、2021年からテスト展開を行ってきた。
従来使用している6缶パック資材と比べ、紙の面積は350㎖缶に使うもので77%削減、紙の重量では65%削減できる。
仮に同社が6缶パック全てをエコパックに切り替えた場合、年間で紙の使用量8,800t、資材製造に伴うCO2排出量7,400tを削減できる見込み。
テスト展開では「ごみが減るのが嬉しい」や「思ったより頑丈で持ちやすい」など好評だったという。
本格展開にあたり、量産化に必要なパッケージング設備を茨城工場に本年導入したほか、11月にも吹田工場に同様の設備を導入。2工場計で約9億円の設備投資を実施する。今後も販路拡大や、既に展開している商品以外でのエコパック活用を目指す。

 また、エコパックの本格展開に際して、「スーパードライ」ブランドで初めて「エコフレカートン」を採用している。
エコフレカートンは同社が開発した環境に配慮した外箱。従来の外箱と比べ、開け口部分の紙の使用面積を3.8%削減。また、缶を取り出やすくするために、外箱にあらかじめ折り目をつけ、ふたを固定できるようにしている。さらに、店頭で商品を取り出して陳列することを想定し、開封時間の短縮や外箱を捨てる際にかさばらないよう工夫をしている。
エコフレカートン導入にあたっては、茨城工場へ約1,600万円の設備投資を実施。今後、対象商品の拡大と設備投資を実施することで、2024年内に全商品への展開を目指す。同社のビール類全商品をエコフレカートンに切り替えた場合、年間で約1,100tの紙、約900tのCO2を削減できる。

アサヒグループでは、「環境ビジョン2050」策定のなかで2050年までにCO2排出量“ゼロ”を目指す「アサヒカーボンゼロ」を設定。アサヒビールは省エネルギーや再生可能エネルギーの取り組みに加え、エコパック、エコフレカートンなど省資源化した資材を積極的に活用し、環境負荷低減に取り組むことで、持続可能な社会の実現を目指す。

 

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