- 2025-6-7
- Events, NEWS, Whiskey & Spirits, Wine

2025 年 6 月 3 日於シンガポール – 5 月 27 日~29 日にかけてワイン&スピリッツの国際見本市「ヴィネクスポ・アジア 2025」がマリーナベイ・サンズにて開催され、3 日間で計 8,998 名の業界関係者が来場。
アフターショーレポートを以下に掲載する。
本イベントは、多くのビジネスチャンスが生まれる場であると同時に、マーケット戦略と将来展望に関する戦略的な対話の場としての地位を再確認しました。世界的に環境が変化する中で、今こそ「明快さ」が求められています。初日のオープニング・セレモニーには、シンガポール外務省および通商産業省 国務大臣 ガン・シュウ・ファン(Gan Siow Huang) 氏をはじめ 15 ヵ国の大使が出席し、「経済外交」を象徴するイベントとして華々しく幕を開けました。ガン国務大臣はスピーチの際、「志を同じくする世界中のパートナーと連携し、自由で開かれた貿易を守っていきます」というシンガポールの方針を強調しました。
また、ヴィネクスポジウム社 CEO のロドルフ・ラメイズ(Rodolphe Lameyse)氏は、スピーチで次のように述べました。「ワイン&スピリッツ業界は今、世界的な転換点にあります。多くの不確実性が国際貿易の構造を揺るがす中、東南アジアは新たな消費大陸として台頭しています。今は単独で動く時代ではなく、チームで臨むべき時です。ヴィネクスポ・アジアはチームで活躍するフィールドを提供します。私たちの責務はとても明確であり、それは『構造(Structure)』、『視点 (Perspective)』、『明快さ(Clarity)』をワイン&スピリッツ業界にもたらすことです。」
東南アジア:「新興地域」からこの業界にとって「不可欠な地域」へ
ヴィネクスポ・アジア 2025 は、世界中のワイン&スピリッツの貿易において、東南アジアがますますダイナミックで重要な地域として存在感を強めていることを示しました。タイ、ベトナム、マレーシア、インドネシア、フィリピンなど、ASEAN 諸国は人口増加と高い経済目標を背景に、共通して非常に勢いのある成長が見られます。
今回、各国大使や重要な機関の代表らが当イベントに出席したことで、この地域の結束とイベントの国際的なつながりが一層強固なものとなりました。
また、ガン国務大臣は次のように述べました。「ASEAN 地域は 6 億人以上の人口を有し、若い世代の中産階級が台頭しています。2030 年までにこの地域は世界第 4 位の経済圏になると見込まれており、東南アジア地域におけるアルコール飲料の収益は、2023 年~2027 年の間に約 10%成長すると予測されています。」
このことから、東南アジア地域はもはや「新興地域」ではなく、この業界において「不可欠」な市場として確立されつつあることがわかります。シンガポールはこの地域の貿易ハブとして、東南アジア全体の購買力を集約する理想的な環境を提供してくれています。
この地域のビジネスにおける躍動
今回は、イベント開催前に 4,253 件の商談が組まれ、このことはヴィネクスポ・アジアが質の高いビジネスの出会いを生み出す場であることを証明しています。ヴィネクスポジウム社のビジネスマッチング専用プラットフォームは、出展者からも非常に高い評価を受けており、効率的に商談を組むための支援ツールとして機能しています。
2025 年展にはワイン&スピリッツバイヤーが 60 カ国以上から訪れ、中でも東南アジア地域からの参加が目立ちました。シンガポール現地の業界関係者に加え、マレーシア、タイ、ベトナム、インドネシア、フィリピンなどの国から意思決定者が集まり、同地域が当見本市の中心的な役割を担っていることが明らかになりました。
「私どもは毎年恒例の行事としてヴィネクスポ・アジアに参加しており、事業パートナーと商談したり、新ブランドを発掘できたりと当社の活動にとても役立っています。」と語るのは、マレーシアの Luen Heng F&B 社 ブランドマネージャーのウィルソン・コー(Wilson Khor) 氏。
フランス、イタリア、中国、米国、オーストラリアなど、各国および各地域のパビリオンにも多くの注目が集まり、ヴィネクスポ・アジア 2025 は多くの出展者に具体的な商談成果をもたらすことができました。
イタリア大使館貿易促進部(ITA)シンガポール支局長のジョルジオ・カルヴェリ(Giorgio Calveri)氏は次のように述べています。「イタリアワインにとって、ヴィネクスポ・アジア 2025 は素晴らしいプラットフォームです。ここに集結するバイヤー・来場者の知識レベルも非常に高く、業界におけるリーダー企業の方々と質の高い交流ができたことを非常にうれしく思います。」
Silver Oak Winery(米国)の国際営業ディレクター、ヴィヴィアン・ゲイ(Vivien Gay)氏も「既存のアジアインポーターと商談が成立したほか、マレーシアやカンボジアといった未開拓の国の新規ディストリビューター候補の方たちとも出会うことができました。」と述べています。
また、イベント開催期間中は、夜も様々なネットワーキング・パーティが開かれ、シンガポールの活気ある美食シーンがその絶好の場を皆様に提供し、ヴィネクスポ・アジアにおける「ビジネス×知見×ホスピタリティ」が自然に融合する素晴らしい機会となりました。
複雑な時代にこの業界を牽引するために
このような対話とオープンな精神は「ヴィネクスポ・アカデミー」においても垣間見られました。30を超えるカンファレンスやマスタークラスでは、消費動向の変化・新たな流通モデル・各地域の新しいプレーヤーの台頭など、業界が今直面する課題について話し合われました。
「私がヴィネクスポジウム社のイベントに参加する最大の理由はヴィネクスポ・アカデミーにあります。ヴィネクスポ・アジアは世界一流クラスのアイディアフォーラムであり、ソートリーダーシップと知的成長の場です」と語るのは、ワイン・コミュニケーターのニミ・マルホトラ(Nimmi Malhotra)氏。
ヴィネクスポジウムが発行する編集コンテンツである『Voice of the Industry (業界の声)』は、アジア市場にフォーカスした第2 号が、ヴィネクスポ・アジア 2025 の会場内で配布されました。この第 2 号では、専門家による分析やデータに基づいた未来予測、現場レポートなどが紹介されています。
また、ヴィネクスポジウムによるポッドキャスト番組「Voice by Vinexposium (ヴィネクスポジウムの声)」の新エピソードもヴィネクスポ・アジア 2025 の会場で公開収録され、東南アジアの流通モデルの再改革、プレミアムスピリッツの台頭、ブランド戦略における「ワインの持つ個性と収集家にとっての価値は、どう見直されているのか」などの、主要なテーマを取り上げました。これらのエピソードは、イベント後に配信されます。
ヴィネクスポジウムの CEO ロドルフ・ラメイズ氏は次のように締めくくります。「変化する国際情勢と不透明な流れの中で、ヴィネクスポジウムは世界中のアルコール飲料貿易において信頼される第三者という位置づけにあります。生産者、バイヤー、政策立案者たちを結び付け、長期的な戦略構築を支援する場であり続けます。私たちはヴィネクスポジウムの DNA にのっとり、「味 (Taste)」・「心 (Heart)」・「情熱 (soul)」をもってビジネスを創造しています。」
ヴィネクスポジウムのこの戦略的な勢いは 2026 年も続き、次回のヴィネクスポ・アジアは、2026年 5 月 26 日~28 日に香港コンベンション&エキシビション・センター(HKCEC)にて開催予定です。シンガポールと香港で交互に開催される当見本市は、「ASEAN」と「グレーターチャイナ」という、それぞれが独自のダイナミクスとビジネスチャンスを持つ異なる 2 つのエコシステムを網羅し、一貫した存在感を確保しています。
🍷詳細はヴィネクスポ・アジアの公式サイトをご覧ください🍷
<ヴィネクスポ・アジアについて>
ヴィネクスポ・アジアは、ワイン&スピリッツ業界のプロフェッショナル向けに、アジア太平洋地域の主要な業界関係者や企業とつながる機会を提供する特別なイベントです。毎年、2大ビジネス拠点であるシンガポールと香港にて交互開催されるこのイベントは、世界で最もダイナミックな市場の 1 つであるアジア市場で、人脈を広げ、業界のイノベーションを発見し、そしてビジネスチャンスを育むための戦略的プラットフォームとして機能しています。
<ヴィネクスポジウムについて>
ヴィネクスポジウム(Vinexposium)社は、一年中世界各地で様々なワイン&スピリッツ関連のイベントを開催しています。国際的なビジネスイベントやメディアコンテンツを通じて業界の各分野を結び付け、この業界の成長促進と知名度の向上に寄与しています。ヴィネクスポジウム社は、「Voice of the Industry(業界の声)」を含む市場動向調査と、ネットワーキングの機会を組み合わせることで、世界中の業界関係者たちの変化への対応を促し、チャンスを引き出し、現在トレンドであるサスティナビリティやイノベーションにも対応でき、消費者の期待にも応えていけるよう彼らのビジネスを支援しています。
Vinexposium, creating momentum ― ワイン業界に勢いをもたらすヴィネクスポジウム
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