キリンビール2026年事業方針、酒税改正機に、中長期見据えたポートフォリオ構築

キリンビールは2026年の事業方針発表会を1月15日に都内で行い、堀口英樹社長と今村恵三執行役員マーケティング部長が今年の取り組みについて説明した。
販売目標はビール類が前年比97%、RTD計は106%とし、堀口社長は「ビール酒税一本化を機会と捉え、中長期を見据えたポートフォリオを創りあげる」と話した。
まず2025年を振り返り、「全員でお客様価値の創造にチャレンジ」をテーマに、「お客様価値の創造に向けたブランド育成」と「お酒の未来を創る両面のアクション」の二つの戦略を軸に取り組みを推進したと説明。
ビール類計は前年並みで、「一番搾り」ブランド計は前年比104%で着地。「グッドエール」は年間販売目標の約2.2倍の130万ケースを達成した。RTD「氷結」ブランドは前年並み。ノンアルコール・ビールテイスト飲料では「キリン本格醸造ノンアルコール ラガーゼロ」が年間販売目標の1.1倍にあたる55万ケースを達成した。

■ビール酒税一本化で市場は大きく変化
2026年は「お客様価値の創造にチャレンジ」をテーマに、「お客様価値の創造に向けたブランド育成」、「お酒の未来を創る両面のアクション」、「海外事業の成長による収益力の拡大」、「攻めの技術開発によるイノベーションの創出」を軸とした事業戦略に取り組む。
●お客様価値の創造に向けたブランド育成」=10月の酒税一本化を機会と捉え、環境の変化を先取りした商品ポートフォリオを構築し、ブランドを育成することで価値創造と酒の未来を創るイノベーション創出にチャレンジする。
●お酒の未来を創る両面のアクション=2025年から開始した「つながるよろこびを、未来へ」のスローガンの下、各ブランドと「人と人、人と社会を繋げる」ためのアクションを紐づけたコミュニケーションをさらに進化させ、酒のもつポジティブな価値が感じられる取り組みを実行する。また、酒類事業を営む企業として、アルコールの有害接種根絶に向けた啓発活動とともに商品展開を連動させることで、節度ある飲酒文化の醸成とこころ豊かな社会の実現を目指し、未来に向けた責任を果たす。
●海外事業の成長による収益力の拡大=アジア、北米、オセアニアの3ブロックで構成されるAPAC地域を海外事業における最重点エリアに設定し、各国と地域にあわせた商品展開と、現地パートナー連携の強化を通じて、海外顧客にも手に取ってもらえる環境づくりをさらに推進する。
●攻めの技術開発によるイノベーションの創出=酒のイノベーションを通じた価値創造を推進していくため、4月に「技術イノベーションセンター」を新設し、体制を強化する。あわせて新しい領域として、酒の楽しみを広げる価値の創造にチャレンジしていく。
堀口社長は「多様な価値観の広がり、生活様式や環境変化に応じた消費行動の変化のなかで、10月にはビール酒税一本化が控え、間違いなく市場が変わる。新しいポーフォリオを提案し、魅力ある商品体系を構築してお客様に満足してもらえるようにしていく。そのためには魅力ある商品とサービスの開発が必要。当社が強みとするR&Dと技術力を活用してお酒のイノベーションを起こし、キリン独自の新しいお客様価値を創造していく」と述べた。
カテゴリー別販売目標(金額ベース)は、ビール類計が前年比97%、RTD計106%、洋酒計109%、ノンアルコール飲料計138%。

■「晴れ風」リニューアル、「本麒麟」はビール製法に
2026年マーケティング方針について今村部長は「お客様は『味わい』『機能』『価格』などで選び分けて購入していることから、当社の多様なブランドで幅広いニーズを満たしていく。お客様起点のブランド育成を進め、ビール類カテゴリーのさらなる活性化、伸長が予想されるRTD、ノンアルコールも新たなチャレンジでカテゴリー活性化を図る」と説明。
ブランド別では、「一番搾り」は年間を通じてビールを飲みたい気持ちを世の中に増やし、ビールカテゴリーの拡大をけん引。ブランド活動「一番搾りアクション」の始動、コミュニケーションの進化、商品施策の進化に取り組む。「晴れ風」は1月製造品からブランド初のフルリニューアルを実施。「晴れ風アクション」を拡大させながらブランド育成を強化する。「グッドエール」はリッチ&フルーティーという新しいビールの味わいを広げてカテゴリーを活性化。ブランドアクション「グッドエールJAPAN」を展開する。
「本麒麟」は10月の酒税改正に合わせてビール製法化する。ビールとしての満足感を向上させ、発売以来、毎年うまさを磨き続けてきた、世界にも認められたエコノミービールとして、ブランド価値を高めていく。価格帯については「エコノミーのなかでメインとなる価格帯での販売を考えている」(今村部長)。
「氷結」は発売25周年にあたり大型施策を予定。グローバルブランドとして海外展開も加速させる。「華よい」は4月にリニューアルし、若年層のエントリーを促進。「ラガーゼロ」は500㎖缶発売でブランド育成を加速。「グリーンズフリー」は独自価値をさらに強化するリニューアルを実施。また、キリン製品のブランド体験拓大に向け、サッカー日本代表応援缶、“My勝ちT当たる”キャンペーン展開を予定。

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