ペリエ ジュエ ブラン・ド・ブラン&ブラゾン ロゼの魅力を最大限に引き出すペアリング その2

昨年10月に誕生した銀座のイノベーティブ・ガストロノミー「FARO(ファロ)」。ローマでミシュラン一ツ星の「bistrot 64」を共同経営し、2017年には「テイスト・ザ・ワールド(アブダビ)」の最終コンペティションにローマ代表として臨み優勝した、能田耕太郎氏をエグゼクティヴシェフとして招聘。現代イタリア料理をベースに、日本の豊かな食材と文化を重ね合わせた独自の世界観を展開する。

その新生ファロで注目されるのが「ヴィーガン・コース」。ヴィーガンとは肉や魚だけでなく、卵や乳製品まで動物性の食材をいっさいとらない完全菜食主義のことをいう。海外ではヴィーガンを求める人が少なくなく、来年の東京オリンピックを控え、そのようなゲストにも対応する必要がある。そこで能田シェフが考えたのが、日本の精進料理にも通ずるヴィーガン・コースなのだ。

ではそのようなヴィーガン料理に、ペリエ ジュエのシャンパーニュはどのようなペアリングを見せるのか。シェフソムリエの本多康志さんに話をうかがった。

 

<ペリエ ジュエ ブラン・ド・ブランに大和当帰のタリオリーニ>

一般論として、パスタとシャンパーニュの相性はよいという本多さん。「ツルッとした食感をともなうパスタの咀嚼感は肉類と違い、口の中に入れてから飲み込むまでの時間軸がシャンパーニュと一致するんです」。

そしてペリエ ジュエ ブラン・ド・ブランを味わった本多さんは、「ペリエ ジュエならではの可憐さ、純粋さが表現されたブラン・ド・ブランですね」と語り始めた。「華やかな果実感があり、グレープフルーツなどのシトラス、それにリンゴのアロマ。なんといってもフレッシュネスと爽やかな酸が印象的なので、料理にも酸が必要になります」。

ペリエ ジュエ ブラン・ド・ブランと 大和当帰のタリオリーニ

そして、本多さんがヴィーガン・コースの中から選んだひと皿が、「クロレラのタリオリーニ、長野県のキノコ」だ。クロレラ(単細胞緑藻類)を練りこんだ自家製タリオリーニの上に、野生のエノキやサンゴヤマブシダケ、トキイロヒラタケなど長野県産のキノコを添えた料理。キノコを茹で、その茹で汁を煮詰めた出汁に鹿児島の黒酢とリンゴ酢で酸味を加え、キノコをマリネする。そのマリネ液にオリーブオイルなどを加えソースにしている。キノコとパスタの間には、大和当帰という、奈良で生薬として使われるセリ科の多年草をオリーブオイルで伸ばしたペーストが挟まれる。

「料理とシャンパーニュを交互に口に運ぶと、大和当帰の爽やかな香りとブラン・ド・ブランの爽やかさ、キノコの酸とブラン・ド・ブランの酸がきれいに調和して、余韻のハーモニーへとつながっていきます」。

ヴィーガンなのでパスタにも玉子を使っていない。ところがクロレラを練りこんでいるため舌触りがざらつかず、滑らかなテクスチャーが楽しめる。それがまたブラン・ド・ブランとの時間的調和を完璧なものにしているようだ。

家庭で楽しむ場合のポイントは同じく爽やかな酸。「レモンのパスタと合わせるのもおすすめです」と本多さん。茹でたパスタを溶かしバター、レモンの絞り汁、擦ったレモンの皮で和え、コクを出すためパルミジャーノと粗みじんにしたイタリアンパセリを散らす。最後に黒胡椒をアクセントに。黒胡椒が泡のアタックをポジティブに緩和してくれるという。

 

<ペリエ ジュエ ブラゾン ロゼとロッソ・マッキアート>

「ブラゾン ロゼはキイチゴやストロベリーなど赤いベリーが華やかに香り、フレッシュでチャーミングな味わい。親しみやすく、可愛らしい女性のイメージです」と本多さん。以前、イチゴの冷製パスタとブラゾン ロゼを合わせたことがあり、それがばっちりだったという。

しかし今回は季節も季節なので、別の料理に。これもヴィーガン・コースのひと皿。コーヒーカップの泡の底からスプーンですくうと出現するのは、目にも鮮やかな赤いリゾットだ。

ペリエ ジュエ ブラゾン ロゼとロッソ・マッキアート

「ビーツで赤い色とフルーティな甘みを出し、出汁の代わりに京都の白味噌を使ってコクを加えています。リゾットを覆うのは、アーモンドミルクとアプリコットオイルのスキューマ。ブラゾン ロゼがもっている酵母由来の香ばしさとこの泡のナッツ感が合うでしょう。互いのフルーツ感に加えて、ムースのような口あたりと強いコクのハーモニーを狙ってみました」。

ブラゾン ロゼとリゾットが口の中で一体化し、知らず知らずのうちにグラスの中も器の中も空になってしまう。後を引く美味しさの競演である。

では、ブラゾン ロゼを自宅で楽しむなら?

「フレッシュなトマトを添えた、鶏のササミ肉の香草パン粉焼き」と本多さん。淡白な鶏のササミを粉チーズと香草を混ぜ合わせたパン粉で揚げ焼きにし、細かく刻んだトマト、バジル、ニンニク、ケッパー、キュウリをオリーブオイルで絡めたものを添える。トマトのフルーツ感と旨味、ササミの咀嚼感、香草のフレッシュさ、チーズのコクや揚げたパン粉の香ばしさなど、ブラソン ロゼの要素がすべて詰まった料理。これが合わないわけがない。

(text : Tadayuki Yanagi / photo : Yuji Komatsu)

本多康志 1974年、群馬県生まれ。

輸入元:ペルノ・リカール・ジャパン

ペリエ ジュエ ブラン・ド・ブラン&ペリエ ジュエ ブラゾン ロゼの新たな装い ”CLASSIC NEW”

「ペリエ ジュエ ブラン・ド・プラン」「ペリエ ジュエ ブラゾン ロゼ」の魅力を最大限に引き出すペアリング その1

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本多康志さんは、料理人からはじまり、2001年より「ファロ資生堂」オープニングスタッフとして勤務。2004年、ソムリエに転身。2009年、JETカップ・イタリアワイン・ソムリエコンクールで優勝。現在、「FARO」のシェフソムリエとして、イタリアを中心とした各国のワインやノンアルコールドリンク、日本茶、紅茶までこだわりをもってセレクト。日本の文化や伝統、生産者の想いをのせたペアリングに取り組んでいる。

FARO(ファロ)

東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル10階

TEL 03-3572-3911

営業時間 ランチ 12:00~13:30 L.O. 

ディナー 18:00~20:30 L.O.

定休日 日曜/月曜/祝日/夏季(8月中旬)/年末年始

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