【特集】カリフォルニア ローダイ

アメリカ最大のワイン生産地にして
いまだ真価を知られざる銘醸地

カリフォルニアワインのじつに2割を産するローダイ。
質の良いブドウやワインは、他の生産地の原料としても引く手あまた。
つまり、我々は LODIという地名を見るより遥かに多くのこの地のワインを口にしている。内陸、広大というワードから、大量生産の工業ワインをイメージするかもしれない。
ジンファンデルの聖地という異名、樹齢100年超えの古木は、魅力的なアイコンではある。
だが、ここでは、それだけではないローダイの真の姿を知って欲しい。

取材・文 近藤さをり

カリフォルニアの全体像がわかるローダイを深掘り!

大手ブランドの州名ワイン原料供給地だけじゃない。ローダイは、表舞台でスポットを浴びるべき魅力に溢れている。

ワインづくりに適した 地勢、気候、土壌

ローダイは、サンフランシスコ湾から東に145km。州都サクラメントの南56kmに位置する。サクラメント川とサンホアキン川が形成する広大な三角州地帯は水利に恵まれ、アメリカ屈指の農業地帯でもある。陽光降り注ぐ暑いイメージのインランド・ヴァレーズ※の中にあるが、ローダイ周辺は意外に涼しい。三角州を張り巡らす自然の水路を伝って吹き込むデルタブリーズが太平洋からの冷たい空気を運び込むからだ。平均気温はナパのセント・ヘレナやソノマのヒールズバーグ、パソ・ロブレスと同等、あるいは低い。地中海性気候で日較差の大きい、ブドウ栽培には理想的な環境だ。 急峻な山はなく、ほとんどが平坦、あるいはなだらかな丘陵で耕作が容易。ワインの産地として名を馳せる前はスイカの名産地だったこの地のほとんどの土壌は細粒砂質ローム。フィロキセラが繁殖しないことから、自根のブドウ樹が今なお多く残る。アメリカで最も古木率が高い。1986年に AVAに認定され、2006年にはさらに7つのAVAが認められた。現在、750軒のブドウ栽培農家が4,000ha以上の畑を耕作し、85軒のブティックワイナリーがある。

※インランド・ヴァレーズ
サクラメント・ヴァレー、サンホアキン・ヴァレーを擁する南北720kmに及ぶ地帯。一般的呼称はセントラル・ヴァレー。

1.1889年植樹のフレイム・トケイ。ジェシーズ・グローヴのロイヤル・ティー・ヴィンヤード。

2.ロイヤル・ティー・ヴィンヤードでの剪定作業風景。

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