日本産ホップの魅力を追求し続けるシリーズの最新作「JAPAN ALE」 スプリングバレーブルワリー東京

代官山のスプリングバレーブルワリー東京では、日本産ホップの魅力を追求するシリーズを数量限定で発売してきている。毎年進化しているこのシリーズの最新作「JAPAN ALE」が4月3日に登場した。今回の見どころ(飲みどころ)について、ヘッドブリュワーの古川淳一さんに聞いた。

 

 

SVB東京、ヘッドブリュワーの古川淳一さん。

 

昨年は、11月に「Japan Pale Ale」について話を聞いた。この時には、代表的な2品種「IBUKI」「MURAKAMI SEVEN」を両方とも使っていた。

「コンセプトは同じです。日本産のホップのおいしさを消費者の皆さんへ伝え、日本産ホップの栽培を支援し広げていく活動の一環です」と古川さん。毎回さらに上質のものを目指してブラッシュアップを続けている。スプリングバレーブルワリー東京でも、常に日本産ホップを用いたアイテムを置いているだけでなく、全国展開している「タップマルシェ」でも「MURAKAMI SEVEN IPA」が選べるようになっている。

 

さて、今回の最新版「JAPAN ALE」ならでは、とは。

まず、今回も「IBUKI」と「MURAKAMI SEVEN」を両方とも使っている。しかし、外国産のホップも3種類使用しているという。

「100%日本産ホップ使用、というのが説明するのにはわかりやすいのかもしれません。ただ、100%に固執したり80%以上使うのが最も良い結果を生むとは限らない、と考えました。ですから今回は、日本産ホップの特徴を生かす外国産ホップを組み合わせてみました」。

「IBUKI」はレモンのようなアロマ、「MURAKAMI SEVEN」は温州みかんのようなアロマが特徴のひとつ。ホップは、1種類を多量に使えばそれぞれの香りが強くなるというわけではなく、かえって香りが曇ることもあるようだ。そして、これらの柑橘の香りをきれいに引き立ててくれるホップを選抜した(その種類はマル秘でした!)。

そしてその結果、どのような香味になったのか。

爽やかな柑橘類のアロマが繊細で上品に立ち上ってくる。そして、味わいも涼やかで、なめらかな口当たり、そして口中でも柑橘の香りが広がるためかうま味と苦味の印象がとてもスッキリと感じる。古川さんは「決して苦味を抑えたタイプではない」とは言う。ただ、苦味そのものを強く感じるのではなく、爽やかでフッと上にあがっていくようなエアリーで心地よい苦味だったのが今回とても印象的だった。

日本産のホップは、外国産のように少量で強い香りが出るタイプではないけれど、少しだけでも使うと他のホップにない要素が加わり印象がガラリと変わるそう。果皮から丸ごと全部食べる金柑のような、何となく「和」のイメージに近いような気がした。(Y. Nagoshi)

スプリングバレーブルワリー東京

 

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