シャルル・エドシック Charles Heidsieck/豊かで複雑性のある贅沢なスタイル それが変わらぬシャルルの姿

エグゼクティブ・ディレクターのステファン・ルルー(右)と、ブランド・アンバサダーのドミニク・シマ=サンドル

エグゼクティブ・ディレクターのステファン・ルルー(右)と、ブランド・アンバサダーのドミニク・シマ=サンドル

<シャルルのポートフォリオ>

一方「ロゼ レゼルヴ」は同様のドザージュ量だが、リザーヴワインは20%と低めで熟成期間は5〜8年と少し若い。それは「ロゼにはフルーティーさも必要だから」と、ステファン・ルルーは言う。

ブレンドしている赤ワインは5%ほどで、熟度が高くタンニンが少ないレ・リセのピノ・ノワールを使っている。2009年にティラージュし、2015年にデゴルジュマンしたものだった。赤いベリー系果実やチェリーの香りが綺麗で、フレッシュでなめらかな食感が心地よい印象を受けた。

「ブリュット ヴィンテージ」は、現在2005年。60%のピノ・ノワールは6つのクリュ、残りのシャルドネは5つのクリュより。特に、ヴェルテュ産はピノ・ノワールもシャルドネもバランスがよくソフトさも得られるので欠かせないようだ。

この2005年の前は、2000年まで遡る。2001年はヴィンテージとして出せるほどではなく、2003年はとても暑い年で敬遠した。2002年と2004年は、品質は素晴らしかったがリザーヴワインとして取りおくことにしたという。ノン・ヴィンテージの重要性を物語っている。

2005年は既にナッツや少しドライなフルーツなど複雑性のある熟成香が出始め、厚み、力強さ、豊かさが感じられ、シャルル・エドシックらしい共通項をここでも見つけることができる。ドザージュは、初めてリリースした時には10.5g/lだったというが、今回試飲したものは9.0g/l。リリースする時期によっても味わいのバランスをとるために、微妙にドザージュを変えている。

charlesHeidsieck3「ブラン・デ・ミレネール」は、かつて造っていたブラン・ド・ブランの復刻版のようなキュヴェだ。当時はまだ、ブラン・ド・ブランが珍しい存在だった。1983年ヴィンテージから「ブラン・デ・ミレネール」と改称し、クラマン、アヴィーズ、オジェ、ル・メニル、ヴェルテュをそれぞれ20%ずつブレンドしている。

83年、85年、90年、95年しかリリースしておらず、ここでもやはり一貫してシャルルの色を醸し出している。たっぷりとした香りには、バニラ、バタースコッチ、カラメル、蜂蜜、ドライフルーツが感じられ、クリーミーな食感でとても豊かな味わいだ。9.0g/lのドザージュも、リッチなボディに寄与している。

豊かで厚みがあり、独特のテクスチャーが感じられるのが、シャルル・エドシックのスタイルだ。(Y. Nagoshi)

本稿はウォンズ2016年6月号のシャンパーニュ特集「シャンパーニュのドザージュの変化に関する考察」に掲載したひとつの記事です。

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