日本洋酒輸入協会の松沢幸一理事長 2月1日からの関税撤廃により EU産ワインへの関心の高まりに期待

日本洋酒輸入協会の松沢幸一理事長は昨年末に定例会見を行い、2018年市場動向の回顧と本年以降の課題について次のように語った。

 

最近の我が国の経済情勢等 

戦後2番目を誇るいざなぎ景気を超えたとされる景気拡大局面が続いているといわれているが、今後の先行きについては陰りが出てきているように感じている。また、来年の消費税導入、それに伴う激変緩和措置などによってはだいぶ変わってくる可能性があるだろう。国際的にみても米中の対立が経済摩擦のレベルをはるかに超え、情報関係の先端技術の問題にも波及し、国家間の対立の局面まで来ている。これから日本も当然巻き込まれていくと考えられ、日本を含めて世界がどうなっていくか、関心を持って見ていかなくてはならない。

 

輸入洋酒の市況等

  • 酒類全体の輸入数量等

通関統計によれば、酒類全体の輸入は1~10月累計前年同期比で、数量は8.8%減、金額で5.0%増となっており、高価格、高品質志向の傾向が見受けられるようになりつつある。

  • 品目別の輸入数量等

スパークリングワインについては、数量で1.1%増、金額で14.4%増となっており、ここにも高級志向傾向が見受けられる。

2ℓ以下のスティルワインは、数量で5.5%減、金額で1.3%増となっており。量の普及から質の選択へ時代が向かっているように思う。

ウイスキーについては、国内産原酒の不足や、それに伴う商品の相次ぐ販売中止などを受けて原酒、バーボン、ライを含めて、数量で24.2%増、金額で20.7%増と、依然として好調な伸びを堅持している。国産各社も増産態勢に入っているが、ウイスキーはすぐにできあがるものではないので、引き続きこの傾向が続くとみている。

 

本年の協会活動を振り返っての所感

  • 日・EU間EPAの国内手続の完了

日本とEUとのEPA(経済連携協定)の承認案が12月8日に今国会で可決され、EU議会においても12月中に採決する方針と聞いており、当協会の長年の悲願であったEUからのワインの関税撤廃が、いよいよ今年2月1日から実施される運びとなりつつある。我々の一番の関心時であるワインの関税は即時撤廃ということで、15%あるいは1リットル当たり67円から125円の関税がなくなる。EU産のワインについては価格への影響、引き下げの方向への動きが出る可能性があり、従来価格面で押されていたチリ産に対して、伝統国であるEU産のワインが再度関心を集める機会となると考えている。

 

ロット番号削除問題検討チームの活動

昨年5月に当協会内にロット番号削除問題検討チームを設置し、鋭意勉強会を開催し、また国税庁との話し合いも行ってきた。まだまだ国税庁の理解を充分得られたというところまでいっていないが、品質保証やメーカーの責任、輸入者責任という観点からしっかり取り組んでいかなくてはならないと考えている。引き続き精力的に取り組み、ロット番号が削除された商品が流通しないよう活動していく所存だ。

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