ロバート・モンダヴィのさらなる挑戦 「ロバート・モンダヴィ プライベート・セレクション」

受け継がれていくロバート・モンダヴィのDNA

ブドウが生育した場所の個性をピュアに表現するワインとは異なり、熟成の新たな可能性を追求したスピリッツ・バレルエイジド。カリフォルニアワインの王道を行くロバート・モンダヴィが、他カテゴリーの隆盛の勢いを借りて傍流を行く必要はない。しかし、常に新たなチャレンジを忘れず、やるからには極める。そして周りを牽引するトップの存在であるのもまたモンダヴィらしさだ。

ヨーロッパからカリフォルニアにフレンチオークの小樽熟成の技術を導入した創設者ロバート・モンダヴィの姿は、1960年代当時の同業者らの眼には破天荒に映ったはずだ。樽発酵・樽熟成による辛口のフュメ・ブランは薄甘いソーヴィニヨン・ブランが蔓延していた市場に波紋を投げた。

2001年完成のト・カロンセラーの発酵槽はコニャック地方のタランソ社で製樽した物を一旦分解して運び、現場で組み直して設置したオリジナル。樽に関してだけでも挑戦と経験を重ね、知り尽くしている。スピリッツ・バレルエイジドの成功は、単にブームに乗じて得たのではなく、深い経験に裏打ちされた適切な判断と、ブランドへの高い信頼性が齎したものなのだ。

家族経営だったロバート・モンダヴィのビジネス規模は今や大きくなり、50年余の時を経て多くの優秀な醸造家を輩出して来た。出自も経歴も異なる彼らが創設者のDNAを受け継ぎ、日々新たな挑戦を続けている。

昨年9月26日未明(日本時間)に最終合意した日米貿易協定が、今年1月1日午前0時に発効した。ボトルワインの関税は段階的に引き下げられ、2025年度に撤廃される。我が国における米国産ワインの消費はこの恩恵を受け伸びるに違いない。

だが、ロバート・モンダヴィの独創性は国の枠など軽やかに飛び越え、新たなブランド価値を生み出していくに違いない。このワインは、そんなエネルギーに満ち溢れている。

 

モントレー・カウンティの冷涼な気候がスピリッツ・バレルエイジドのブドウを育む

 

新宿ウヰスキーサロン 静谷和典さんに聞く

新宿ウヰスキーサロン
東京都新宿区新宿3-12-1佐藤ビル3階
電話 03-3353-5888

モルトバーにも置ける面白い切り口のワイン。バーボン・バレルのシャルドネは、低い温度ではミントなどハーバルな香り、温度が上がるとココナッツやバニラ、ホワイトチョコなどの香りが出る。カベルネは、ワインであることを忘れてクッキーやオールスパイスなどバーボンらしい香りを楽しめる。ラム・バレルのメルローは、洋菓子店を想起させる甘い香りの中に野焼きのような乾いた空気のニュアンスやアーシーさも。ライ・バレルのレッドブレンドは、ライウイスキーらしいトロッとしたテクスチャーとスパイシーさがある。いずれも樽由来のタンニンが出過ぎることなく、穏やかで馴染みやすい味わい。(text: Saori Kondo)

メルシャン株式会社 お客様相談室 0120-676-757  URL

ウォンズのご購読・ご購入はこちらから

 

 

 

 

 

WANDSメルマガ登録

1 2

3

関連記事

ページ上部へ戻る