サントリーHD、東京都と環境保全活動の包括連携協定を締結

5月21日、サントリーホールディングス(HD)は、東京都と環境保全活動の包括連携協定を締結した。「生物多様性(自然再生)」「資源循環」「気候変動・エネルギー」の3分野で都と連携し、サステナビリティ活動を推進していく。

「生物多様性」の分野では、同社は2003年から水源涵養、森林整備活動「天然水の森」を続けている。現在は全国16都府県23か所、1万2,000haで展開。東京都には多摩川流域の4か所に「天然水の森」があり、今後、都主催で自然体験型プログラムなどのイベントを実施する。
「資源循環」の分野では、「ボトル to ボトル」(使用済みペットボトルを回収し、新しいペットボトルとして循環させる水平リサイクル)の強化を図る。都庁内に設置された同社の自動販売機から開始し、ペットボトルの分別協力を呼びかけるパネルやポスターを提示する。なお、同社は水平リサイクルとともに、植物由来素材の活用、使用済みプラスチックのリサイクルにより、将来的には石油由来原料ペットボトルの全廃を目指す。2023年のサステナブルボトル化実績は53%で、2030年の環境目標は100%。
「気候変動・エネルギー」の分野では、とくに温室効果ガス(GHG)の排出削減に向けて、今後協議を進めていく。

締結式に出席した東京都の小池百合子知事は「緑に恵まれた奥多摩に加え、都心でも緑を増やそうと活動を進めている。多摩川流域の豊かな水源が育む生物多様性の保全のため、協働することが重要となる。それぞれの強みを活かして、力を合わせていきたい」と述べた。また、サントリーHDの新浪剛史代表取締役社長は「日本最大の都市、東京都だが、豊かな森林に囲まれている。都での活動を起爆剤として、サステナビリティの中心地といわれる都市を目指して、官民連携して取り組んでいきたい」と話している。

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