カルメネールとビオの「アンティヤル」チリワインの第一人者 アルバロ・エスピノサ

オーガニック農法は、

  • ブドウ畑に合成肥料を与えない。防カビ剤、殺虫剤、除草剤を使わない。
  • 環境保全を意識し、そのために畑をブドウのモノカルチャー(単独栽培)ではなく、さまざまな植物相を取り込んだポリカルチャーにする。多様な生物相が畑に棲んでいる。

③土壌を含む畑の環境が健全であること。何かの要素が多すぎるという状態を避ける。たとえば窒素過多になると異常に葉が多く茂る。それがさまざまな病害のもとになる。バランスが大事だ。コンポスト(堆肥)は植物のバランス栄養食。コンポストの窒素分はバクテリアが介在してアンモニア体にしないとブドウの根が吸収できない。だから土中にたくさんのバクテリアが棲息する。

 

バイオダイナミック農法は、1924年のルドルフ・シュタイナーの農業講座に基づいた農法のこと。

  • 畑に与えるものは最小限にとどめる。そして土壌成分とミクロクリマの個性がブドウに反映するように努める。
  • 牛糞、馬糞などでコンポストを作り、ここに6種類のハーブで作ったプレップ(調剤)を加える。ホメオパシー(同毒療法=すべての病症に対して、それに似た作用をおこすごく微量の投薬によって治療する方法)で病虫害に対応する。
  • 農作業を天体運行と関連付けて進める。月の運行や潮の干満に関連したバイオダイナミック暦、種蒔カレンダーに沿って農作業にあたる。

マリア・トゥーン作成の種蒔カレンダーによると、一か月(28日)は、花の日、根の日、実の日、葉の日と休耕日に分かれる。潮の干満は地上の動植物の生活と密接に絡んでいる。たとえばサンゴの新陳代謝(産卵)は満潮時に行われる。卵が広く拡散されるからだ。この作用はワインの清澄作業に適応できる。澱が舞い散らず静かに沈殿する日を選べばよい。

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